新NISAにおすすめの証券会社はどこ?各社の特徴を踏まえつつ解説

新NISAにおすすめの証券会社は、大手ネット証券です。なかでもSBI証券と楽天証券は、2大ネット証券とも呼ばれ口座数は1,000万を超えています。サービスも充実しているので、できる限りSBI証券または楽天証券のどちらかを選びましょう。

本記事では、新NISAにおすすめの証券会社について各社の特徴を踏まえつつ解説します。新NISAも解説しているので、新NISAの制度内容を知りたい人もチェックしてみましょう。

この記事でわかること
  • 新NISAにおすすめの証券会社
  • 新NISAを始めるメリット
  • 非課税投資枠1,800万円をどう使うべき?
  1. 新NISAにおすすめの証券会社
    1. SBI証券:複数のポイントから選択可能で取扱商品も豊富
    2. 楽天証券:ポイント投資や楽天銀行との連携などサービスが充実
    3. 松井証券:日本株や米国株の売買タイミングをオペレーターに相談可能
    4. マネックス証券:年会費無料のクレカ積立でも高還元率
    5. auカブコム証券:auグループのサービスを使うなら選択肢の1つ
  2. 他の証券会社や銀行などの金融機関で新NISAを始めるのはあり?
    1. 他のネット証券:サービス内容が大きく劣る
    2. 対面証券:IPOや富裕層向けの商品以外に明確な優位性が見出しづらい
    3. 銀行などの金融機関:新NISAで株が買えない
  3. 新NISAを始めるメリット
    1. メリット①:「投信積立」と「株式投資」のどちらにも対応
    2. メリット②:年間投資枠が360万円まで拡大
    3. メリット③:1,800万円まで保有可能
    4. メリット④:売却すれば非課税枠は翌年1月に復活
    5. メリット⑤:恒久化しているので生涯非課税保有が可能
  4. 新NISAを始めるときの注意点
    1. 注意点①:つみたてNISAや一般NISAで保有している銘柄の移管はできない
    2. 注意点②:未成年者は開設不可
    3. 注意点③:損して売ると非課税のメリットは受けられない
  5. 非課税投資枠1,800万円をどう使うべき?
    1. 株の配当や優待にこだわらないなら「つみたて投資枠1,800万円」でOK
    2. 配当や優待目当てなら「成長投資枠」から使ってもいい
  6. 新NISAについてよくある質問
    1. つみたてNISAや一般NISAからの切り替えは必要?
    2. できる限り早めに1,800万円の枠を埋めるべき?
    3. つみたて投資枠と成長投資枠で利用する証券会社を分けられる?
    4. 2023年まで使っていたNISA口座を別の証券会社に変えられる?
    5. 銀行と証券会社、どっちで開設するのがおすすめ?
  7. 新NISAは大手ネット証券で口座を開設しよう

新NISAにおすすめの証券会社

新NISAにおすすめの証券会社は、大手ネット証券5社(SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券)です。

クレカ積立(クレジットカード決済が使える投信積立)やポイント投資など多彩なサービスを提供しているので、投資初心者だけでなく経験者にもおすすめできます。

【新NISAにおすすめの証券会社】

SBI証券楽天証券松井証券マネックス証券auカブコム証券
つみたて投資枠
取扱銘柄数
218本213本221本217本217本
成長投資枠
取扱銘柄数
(投資信託)
1,155本1,114本1,035本1,101本968本
クレカ積立
対応カード
三井住友カード
Olive
楽天カードなしマネックスカードau PAY カード
クレカ積立
ポイント還元率
0.5~5.0%
(三井住友カードの場合)
0.5~1.0%なし1.1%
(※1)
1.0%
(※2)
クレカ積立で
貯まるポイント
Vポイント楽天ポイントなしマネックスポイントPontaポイント
投信保有などで
貯まるポイント
Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
dポイント
JALのマイル
PayPayポイント
楽天ポイント松井証券ポイントマネックスポイントPontaポイント
投資で使える
ポイント
Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
楽天ポイント松井証券ポイントマネックスポイントPontaポイント
取引手数料
(日本株)
無料無料無料無料無料
取引手数料
(単元未満株)
無料無料
(※3)
無料
(売却のみ)
無料
(※4)
無料
(※5)
取引手数料
(米国株)
無料無料無料実質無料無料
為替手数料
(米ドル)
無料
(※6)
無料無料購入時無料
売却時25銭
20銭
※1:月1,000円単位で積立投資した場合。2024年9月末までは2.2%還元
※2:auマネ活プラン加入の場合は還元率が異なる。詳細は後述
※3:リアルタイム取引の場合0.22%のスプレッド(事実上の手数料)あり
※4:売却時の手数料は実質無料
※5:2024年5月末までは手数料をキャッシュバック
※6:システム対応まではキャッシュバックによる実質無料
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

SBI証券:複数のポイントから選択可能で取扱商品も豊富

SBI証券
引用:SBI証券

【SBI証券の概要】

つみたて投資枠
取扱銘柄数
218本
クレカ積立
対応カード(※1)
三井住友カード(Olive含む)
アプラスカード
東急カード
タカシマヤカード
UCSマークのついたカード
大丸松坂屋カード
オリコカード
クレカ積立
ポイント還元率(※1)
一般:0.5%
ゴールド:1.0%
プラチナ:2.0/5.0%
クレカ積立で
貯まるポイント(※1)
Vポイント
投信保有などで
貯まるポイント(※1)
Tポイント
Pontaポイント
Vポイント
dポイント
JALのマイル
PayPayポイント
投信保有ポイント
還元率
年率0.0175%(※2)
投資で使える
ポイント(※1)
Tポイント
Pontaポイント
Vポイント(※3)
ポイント投資
対象商品(※1)
投資信託
日本株
単元未満株
外国株 米国株/中国株
ほか合計9ヵ国に対応
(2024年1月18日時点でロシア株は売買不可)
※1:三井住友カード、Olive以外は仲介口座への変更が必要。ポイント還元率、貯まるポイント、使えるポイント、ポイント投資の対象商品は仲介口座では異なる。詳細は仲介口座のポイントサービスを確認
※2:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の場合、JALのマイルは0.5倍の還元率
※3:Vポイントは日本株、単元未満株、投資信託の積立投資には非対応
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

SBI証券は、6種類のポイントから選べて取扱商品も豊富なネット証券です。口座数は、SBIグループ全体で1,100万口座(2023年9月26日時点)を突破、顧客からの預かり資産は30兆円(2023年7月末時点)を超え、ネット証券業界で最大の規模を誇ります。

2024年1月12日には、金融庁より行政処分が下されましたが、内容は同年1月12日~1月18日までのIPO(新規公開株)関連業務の停止と業務改善命令にとどまりました。SBI証券の経営そのものに対する影響は、極めて軽微であると考えられます。

\6種類のポイントから好きなものを選べる/

SBI証券の特徴(メリット)

SBI証券の主な特徴(メリット)は、4つあります。

  • 自分に合うクレカやポイントを選べる
  • 手数料の無料化に積極的
  • 投信保有ポイント(投信マイレージ)が多い
  • IPOの実績数が業界最多

三井住友カードやOliveフレキシブルペイでクレカ積立ができるほか、各社の仲介口座に変更すればアプラスカード(SBI新生銀行)、東急カード、タカシマヤカード、UCSマークのついたカード、大丸松坂屋カード、オリコカードでもクレカ積立に対応しています。

新たにカードを発行できない人や発行したくない人でも、今持っているカードが上記いずれかに該当すれば、投資信託をクレジットカード決済で積み立てられます

仲介口座に変更すると貯まるポイントも選んだカードに応じたものになるので、普段使っているカードを選べば、貯まったポイントを使いやすいでしょう。

SBI証券は、他の大手ネット証券と比べて手数料無料化に積極的であり、日本株の手数料完全無料化「ゼロ革命」を最初に公表しています。

SBI証券
引用:SBI証券

投信保有ポイント(投信マイレージ)は、松井証券が業界最高還元率をアピールしていますが、人気銘柄に限るとSBI証券と変わりません。投資信託を保有し続ければ、お得にポイントが貯められます。

【主な人気銘柄の投信保有ポイント還元率(年率)】

SBI証券松井証券
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
0.0326%0.0326%
eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
0.0175%0.0175%
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド0.022%0.022%
楽天・全米株式インデックス・ファンド0.05%0.05%
ニッセイ外国株式インデックスファンド0.0351%0.0351%
※純資産総額ランキングから購入手数料無料の上位5銘柄を抜粋
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

2023年のIPO(新規公開株)の実績数は、91社もあり松井証券(70社)や楽天証券(61社)など他の大手ネット証券を上回ります。

普段使っているクレカやポイントを有効活用したい人だけでなく、コスト重視の人やさまざまな商品に投資したい人にもおすすめのネット証券です。

\ネット証券最大手でサービスも充実/

SBI証券が他社と比べて劣るところ

SBI証券は、他社と比べてサイトやサービスの内容がわかりづらいです。

1件でも未確認の「重要なお知らせ」があると、ログインしてもすぐに資産の状況を確認できません。左上のホームを押せば切り替わりますが、すぐに資産の状況が確認できる楽天証券と比べて不便です。

【ログイン後の画面(SBI証券)】

SBI証券
引用:SBI証券

【ログイン後の画面(楽天証券)】

楽天証券
引用:楽天証券

ポイントやクレカ積立は、他社との連携に頼っているため、選んだポイントやクレジットカードによってポイント投資に制約がある点もわかりづらいです。

【ポイント投資の制約(三井住友カードやOliveでクレカ積立をする場合)】

選んだポイントポイント投資
Tポイント
Pontaポイント
投資信託
日本株
単元未満株
Vポイント 投資信託
(積み立ては除く)
dポイント
JALのマイル
PayPayポイント
不可
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

【ポイント投資の制約(仲介口座を通じて他のカードでクレカ積立をする場合)】

選んだカード対象ポイントポイント投資
アプラスカード アプラスポイント 不可
東急カード TOKYU POINT 不可
タカシマヤカード タカシマヤポイント 投資信託
(積み立ては除く)
UCSマークのついたカード Uポイント 不可
大丸松坂屋カード QIRAポイント 不可
オリコカード オリコポイントなど 不可
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

ポイント投資をしたい人は、できる限り三井住友カードやOliveフレキシブルペイでクレカ積立をして、ポイントはTポイントまたはPontaポイントを選びましょう

\グループの口座数1,100万口座以上/

楽天証券:ポイント投資や楽天銀行との連携などサービスが充実

楽天証券
引用:楽天証券

【楽天証券の概要】

つみたて投資枠
取扱銘柄数
213本
クレカ積立
対応カード
楽天カード
クレカ積立
ポイント還元率(※1)
一般:0.5%
ゴールド:0.75%
プレミアム:1.0%
クレカ積立で
貯まるポイント
楽天ポイント
投信保有などで
貯まるポイント
楽天ポイント
投信保有ポイント
還元率
年率0.017%(※2)
投資で使える
ポイント
楽天ポイント
ポイント投資
対象商品
投資信託
日本株
単元未満株
米国株
外国株 米国株/中国株
ほか合計6ヵ国に対応
※1:信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料が年率0.4%以上のファンドすべて1.0%還元
※2:楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンドの場合
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

楽天証券は、楽天ポイント投資や楽天銀行との連携など楽天グループを活かしたサービスが充実しているネット証券です。楽天ポイントを貯めている人、使っている人におすすめです。

\楽天グループのサービス利用者におすすめ/

楽天証券の特徴(メリット)

楽天証券の主な特徴(メリット)は、4つあります。

  • 楽天キャッシュを組み合わせれば月10万円までクレカ積立ができる
  • クレカ積立とポイント投資が併用できる
  • ポイント投資の対象商品が幅広い
  • 直近3日分の日経新聞が無料で読める

楽天証券のクレカ積立は、楽天カードで月5万円、楽天カードから楽天キャッシュ(電子マネー)にチャージすることで月5万円の合計月10万円まで対応しています。

楽天証券
引用:楽天証券

SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券のクレカ積立は月5万円までしか対応していないため、新NISAのつみたて投資枠をクレカ積立で使い切れる大手ネット証券は楽天証券だけです。

楽天証券は、ポイント投資の対象商品が幅広く、投資信託だけでなく日本株や米国株にもポイント投資ができます。クレカ積立とも併用できるので、併用できないSBI証券と比べてポイントが使いやすいです。

情報収集用の口座としても使いやすく、直近3日分の日経新聞が読める「日経テレコン(楽天証券版)」が無料で利用できます。日経新聞の購読料は電子版でも月4,277円(税込)かかるので、投資を始める前に経済、金融の知識を身につけたい人にも向いています。

\月10万円までクレカ積立できる/

楽天証券が他社と比べて劣るところ

楽天証券は、楽天ポイントを使わない人への恩恵が乏しく投信保有ポイントが貯まる銘柄が極めて少ないです。

クレカ積立は、楽天カードや楽天キャッシュが必須で、銀行口座と連携することで預金金利が最大0.1%まで上がるマネーブリッジは楽天銀行が必須です。

楽天証券は、楽天グループのサービスを使うことを半ば前提としており、いわゆる「楽天経済圏の住人」以外は使いづらいでしょう。

また他の大手ネット証券なら大半の銘柄で対応している投信保有ポイントが、楽天証券では4銘柄しかありません。

【楽天証券で投信保有ポイントが貯まる4銘柄】

銘柄名 ポイント還元率(年率)
楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド 0.017%
楽天・S&P500インデックス・ファンド 0.028%
楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド 0.033%
楽天・日経225インデックス・ファンド 0.053%
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

この4銘柄以外の投資信託は、一定以上の保有残高達成時に1回だけポイントがもらえます。100万円買っても累計190ポイントしかもらえないので、他の大手ネット証券と比べて見劣りします。

楽天ポイントを使う人ならポイント投資がしやすい楽天証券はおすすめできますが、楽天ポイントを使わない人で投資信託の長期保有を考えるなら、他の大手ネット証券にしたほうがいいでしょう。

\NISA口座の開設数は業界最多/

松井証券:日本株や米国株の売買タイミングをオペレーターに相談可能

松井証券
引用:松井証券

【松井証券の概要】

つみたて投資枠
取扱銘柄数
221本
クレカ積立
対応カード
なし
クレカ積立
ポイント還元率
なし
クレカ積立で
貯まるポイント
なし
投信保有などで
貯まるポイント
松井証券ポイント
投信保有ポイント
還元率
年率0.0175%(※)
投資で使える
ポイント
松井証券ポイント
ポイント投資
対象商品
投資信託
(3銘柄に限る)
外国株 米国株のみ
※eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の場合
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

松井証券は、日本株や米国株の売買タイミングをオペレーターに相談できます。他の大手ネット証券では、一般的な操作方法などの不明点の回答にしか対応していないため、銘柄選びや取引のタイミングまで相談できるのは松井証券だけです。

\銘柄選びの相談も電話でできる/

松井証券の特徴(メリット)

松井証券の主な特徴(メリット)は、以下の3つです。

  • お客様サポートが手厚く回答も迅速
  • 目立った合併や社名変更がない
  • 投信保有ポイントの還元率が業界最高水準

松井証券は、お客様サポートが手厚いのが特徴です。はじめての人向けの「口座開設サポート」は、営業時間中(平日8:30~17:00)の待ち時間が3分以内となっています(2023年12月の実績)。

相談内容ごとに電話窓口をわけることで、迅速な回答を実現しています。

【松井証券の主なお客様サポート】

サポート名電話番号受付時間
口座開設サポート 0120-021-906
03-6387-3601
平日8:30~17:00
NISAサポート 0120-785-740
03-4213-7667
平日8:30~17:00
松井証券顧客サポート 0120-953-006
03-6387-3666
平日8:30~17:00
投信サポート 0120-981-486
03-6387-3602
平日8:30~17:00
米国株サポート 0120-937-378
03-6387-3646
月~金7:00~24:00
株の取引相談窓口 0120-956-784 平日8:30~17:00
(時間外でもWeb予約可能)
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

電話だけでなく、受付時間内なら有人チャットでの問い合わせも可能です。

松井証券は、ネット証券のなかで最も古い1918年に創業しており、他の大手ネット証券とは違い合併や買収などによる社名変更が一度もありません。店舗のある対面証券だった過去を忘れることなく、ネット証券ではめずらしい手厚いサポートを続けています。

2023年11月からは、投信保有ポイントが業界最高水準の還元率になり、ネット証券最大手のSBI証券にも負けない高還元を実施しています。

\サポートは第三者機関(※)からも高い評価/

※第三者機関からの評価について詳細はこちら

松井証券が他社と比べて劣るところ

松井証券は、大手ネット証券で唯一、単元未満株(1~99株の日本株)投資とクレカ積立に非対応です。

いずれも少額から投資を始めたい初心者を中心に関心が集まるサービスであるため、サポートを重視する松井証券の方針と合わず、ちぐはぐな印象があります。

ネット証券がはじめてで操作に不安がある人には松井証券はおすすめできますが、サービス内容を重視する人は他の大手ネット証券を選びましょう。

\手厚いサポートを求める人におすすめ/

マネックス証券:年会費無料のクレカ積立でも高還元率

マネックス証券
※2024年9月末まで
引用:マネックス証券

【マネックス証券の概要】

つみたて投資枠
取扱銘柄数
217本
クレカ積立
対応カード
マネックスカード
クレカ積立
ポイント還元率
1.1%(※1)
クレカ積立で
貯まるポイント
マネックスポイント
投信保有などで
貯まるポイント
マネックスポイント
投信保有ポイント
還元率
年率0.0175%(※2)
投資で使える
ポイント
マネックスポイント
ポイント投資
対象商品
投資信託
(積み立ては除く)
外国株 米国株/中国株
※1:月1,000円単位で積立投資した場合。2024年9月末までは2.2%還元
※2:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の場合
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

マネックス証券は、年1回以上クレカ積立をすれば年会費が無料になるカードでも還元率が1.1%(2024年9月末までは2.2%)のネット証券です。年会費無料のカードで比べると、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券よりポイント還元率が高いです。

\2024年9月末までのクレカ積立は2.2%還元/

マネックス証券の特徴(メリット)

マネックス証券の主な特徴(メリット)は、3つあります。

  • 年会費が無料になるカードでもクレカ積立のポイント還元率が高い
  • 新NISAなら中国株の売買手数料も実質無料
  • 貯まったポイントを他社ポイントに交換しやすい

マネックス証券でクレカ積立ができるマネックスカードは、ポイント還元率が1.1%(2024年9月末までは2.2%)もあり、年会費無料のカードで比べれば大手ネット証券で最も高い還元率です。

【クレカ積立のポイント還元率の比較】

マネックス証券SBI証券楽天証券auカブコム証券
1.1% 0.5% 0.5~1.0% 1.0%
※年1回以上利用で年会費が無料になるカードを含む、キャンペーンなどは除く
(2024年1月12日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

新NISAなら中国株の売買手数料も実質無料になり、個別株は無料または実質無料にならないSBI証券や楽天証券よりも安くなります。

マネックス証券のクレカ積立や投信保有で貯まったマネックスポイントは、dポイント、Amazonギフトカード、Tポイント、Pontaポイントなど8種類の他社ポイントに交換できます

複数のポイントを使う人は、他社ポイントとの交換を想定していないSBI証券、楽天証券、auカブコム証券よりも使いやすいでしょう。松井証券は、他社ポイントと交換できるものの3種類しかないため、マネックス証券のほうが使いやすいです。

\年会費無料のクレカでも高還元率/

マネックス証券が他社と比べて劣るところ

マネックス証券は、サイトの表記やお客様サポートが他の大手ネット証券と比べて不親切です。

「新NISA取引は売買手数料がすべて無料」とアピールする一方で、実際は米国株、中国株の売買手数料、単元未満株の売却手数料はキャッシュバック形式で実質無料と(※)で目立たない場所に小さく記載しています。

手数料競争が激化している現状を考えると仕方がないのはわかりますが、画像のすぐ下に注釈を設けている他の大手ネット証券と比べて不親切な印象は否めません。

お客様サポートはチャットと電話で受け付けていますが、チャットは定型的な質問に回答するだけです。電話で問い合わせても「はじめてのお客様ダイヤル」は、30分以上待つこともあります

不明点を自分で解決できる人なら問題ありませんが、迅速な回答を期待したいなら他の大手ネット証券を選びましょう。

\クレカ積立のポイント還元率の高さは魅力/

auカブコム証券:auグループのサービスを使うなら選択肢の1つ

auカブコム証券
※「auマネ活プラン5G/4G」へ加入し、NISA口座開設とゴールドカードでの積立が条件
引用:auカブコム証券

【auカブコム証券の概要】

つみたて投資枠
取扱銘柄数
217本
クレカ積立
対応カード
au PAY カード
クレカ積立
ポイント還元率
auマネ活プラン未加入:1.0%
プラン加入者:1.5%
プラン加入かつゴールド:2.0%(※)
クレカ積立で
貯まるポイント
Pontaポイント
投信保有などで
貯まるポイント
Pontaポイント
投信保有ポイント
還元率
年率0.005%(※)
投資で使える
ポイント
Pontaポイント
ポイント投資
対象商品
投資信託
単元未満株
(積み立ては除く)
外国株 米国株のみ
※1:新NISA口座の開設が条件。12ヵ月間は3.0%
※2:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の場合
(2024年1月18日現在、CRAZY MONEY Plus編集部調べ)

auカブコム証券は、auグループのサービスを使うなら候補の一つに挙げられるネット証券です。

年1回以上利用またはauスマホなどの契約で年会費が無料になるau PAY カードでクレカ積立をすると1.0%、auのスマホプラン「auマネ活プラン5G/4G」へ加入すれば1.5%のPontaポイントがもらえます。

\au PAY カードでクレカ積立ができる/

auカブコム証券の特徴(メリット)

auカブコム証券の主な特徴(メリット)は、2つあります。

  • 「auマネ活プラン5G/4G」加入者ならクレカ積立のポイント還元率UP
  • auじぶん銀行と連携すれば預金金利が0.1%

auカブコム証券は、「auマネ活プラン5G/4G」に加入するとクレカ積立のポイント還元率が1.5%、ゴールドなら2.0%(12ヵ月間は3.0%)に上がります。

auじぶん銀行と連携すれば、預金金利が上限金額なく0.1%になるので、auのサービスを利用している人ならauカブコム証券に口座を開設するだけでお得に投資が始められます

\auグループのサービス利用者にお得/

auカブコム証券が他社と比べて劣るところ

auカブコム証券は、auのスマホプラン「auマネ活プラン5G/4G」に加入していない人へのメリットがほとんどありません。auマネ活プランの利用料金は月5,000円以上かかるため、クレカ積立のポイント還元率を0.5~1.0%上げるために入るプランとしては高すぎます。

新NISAで日本株や米国株の取引手数料は無料になりますが、他の大手ネット証券も無料または実質無料のため、わざわざauカブコム証券を選ぶ理由としては乏しいです。

Pontaポイントで投資できる点はSBI証券、グループのサービスが使える点は楽天証券に劣ります。auグループのサービスを絶対に使いたい人にはおすすめできますが、そこまでこだわりがないならSBI証券や楽天証券を選ぶのが無難です。

他の証券会社や銀行などの金融機関で新NISAを始めるのはあり?

ここで紹介しなかった証券会社や銀行などの金融機関で新NISAを始めるのは、原則なしです。資産1億円以上の富裕層なら対面証券で新NISAを始めるメリットはあるものの、できる限り大手ネット証券を選んだほうがいいでしょう。

他のネット証券:サービス内容が大きく劣る

他のネット証券は、大手ネット証券と比べてサービス内容が大きく劣ります。

大手ネット証券5社のなかでも、SBI証券と楽天証券は「2大ネット証券」とも呼ばれています。松井証券、マネックス証券、auカブコム証券の3社が束になっても楽天証券には勝てません。

これだけ差がついている状況で大手以外のネット証券に口座を開設しても、将来的な収益の増加が見込めない以上、サービスが拡充される可能性は低いでしょう。

対面証券:IPOや富裕層向けの商品以外に明確な優位性が見出しづらい

野村證券をはじめとした対面証券は、IPO(新規公開株)や富裕層向けの商品以外に明確な優位性が見出しづらいです。

資産1億円以上の富裕層ならIPOや富裕層向けの商品を優先的に割り当ててもらえるメリットがあるものの、大半の人は1億円の資産を持っていません。

銀行などの金融機関:新NISAで株が買えない

銀行や信用金庫、信用組合などの金融機関は、そもそも新NISAで株が買えないため、候補にすら入らないでしょう。せっかく「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の両方が使えるのに、どちらも投資信託しか投資できないのでは新NISAのメリットを活かせません。

新NISAを始めるメリット

新NISAを始める主なメリットは、5つあります。

【新NISAの概要】

つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
非課税保有期間無期限無期限
保有限度額1,800万円
(うち成長投資枠は1,200万円まで)
口座開設期間無期限無期限
投資対象一部の投資信託日本株/外国株
投資信託
対象年齢18歳以上18歳以上
※成長投資枠でも長期投資に適さない商品は新NISAで投資できない
参照:金融庁|新しいNISA

メリット①:「投信積立」と「株式投資」のどちらにも対応

2023年までは、投信積立がメインの「つみたてNISA」と株式投資がメインの「一般NISA」の選択制でしたが、新NISAではどちらにも対応しています。

新NISAの「つみたて投資枠(投信積立)」と「成長投資枠(株式投資)」は併用できるため、投資信託の積立投資と株式投資が両方できるようになり、NISAでの分散投資がしやすくなります

メリット②:年間投資枠が360万円まで拡大

新NISAは、年間投資枠が360万円(つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円)まで拡大します。2023年までの一般NISAの3倍、つみたてNISAの9倍の金額です。

年間投資枠が増えることで、少額からある程度まとまった金額の投資まで幅広くカバーできます。

メリット③:1,800万円まで保有可能

新NISAは、1,800万円まで(うち成長投資枠は1,200万円まで)保有可能です。2023年までの一般NISA(600万円)やつみたてNISA(800万円)と比べると、倍以上の金額を非課税で保有できます。

新NISAで制度が恒久化したため、年間360万円投資して5年で1,800万円投資、年間36万円投資して50年で1,800万円投資するなど、投資できる金額に応じて柔軟に運用できます

1,800万円は、あくまで購入時点での金額で計算されるため、株価上昇で保有資産の金額が1,800万円を上回っても継続保有が可能です。

メリット④:売却すれば非課税枠は翌年1月に復活

新NISAで1,800万円の投資枠を使い切った場合でも、売却すれば非課税枠は翌年1月に復活します。2023年までの一般NISA、つみたてNISAでは枠の再利用ができませんでした。

新NISAなら、長期投資だけでなく短期投資にも利用しやすいです。

メリット⑤:恒久化しているので生涯非課税保有が可能

新NISAは、制度が恒久化しているので非課税のまま一生涯保有できます。

これまでは一般NISAなら5年、つみたてNISAでも20年の制限がありましたが、新NISAでは期間の制限がないため柔軟な資産運用ができます。

新NISA(NISAの恒久化)について詳しく知りたい人はこちら
NISAの恒久化とは?現制度との比較やNISA開始のメリットを解説

新NISAを始めるときの注意点

新NISAを始めるときの主な注意点は、以下の3つです。

注意点①:つみたてNISAや一般NISAで保有している銘柄の移管はできない

新NISAとつみたてNISA、一般NISAは別の制度のため、つみたてNISAや一般NISAで保有している銘柄の移管はできません

これからNISA口座を開設する人には関係ありませんが、2023年までのNISA口座で投資をしている人が別の証券会社にNISA口座を移す場合は、別々の金融機関で商品を保有し続けることになります。

注意点②:未成年者は開設不可

新NISAは、18歳未満の未成年者は口座開設できません。従来のジュニアNISAは廃止されたため、2023年までにジュニアNISAを開設していない未成年者は、1月1日時点で18歳になるまで待つ必要があります。

注意点③:損して売ると非課税のメリットは受けられない

新NISAは、投資の利益や配当が非課税になる制度のため、損して売ると非課税のメリットは受けられません。

また新NISA以外なら10万円損をした商品Aと10万円利益の出た商品Bを合算して税金がかからない「損益通算」が使えますが、新NISAは非課税制度のため使えません

非課税投資枠1,800万円をどう使うべき?

非課税投資枠1,800万円は、特にこだわりがないならつみたて投資枠だけで枠を使い切っても構いません。

株の配当や優待にこだわらないなら「つみたて投資枠1,800万円」でOK

株の配当や優待にこだわらない人は、つみたて投資枠1,800万円でOKです。

つみたて投資枠の対象商品は、長期、積立、分散投資に適した280銘柄(2023年12月28日時点)の投資信託に厳選されています。投資先によっては、値動きが激しい銘柄があるものの購入手数料無料で信託報酬(保有中に発生する主なコスト)が低い銘柄が選ばれています

投資先が同じ銘柄の場合、コストが低いほうが利益は大きくなるので、高コスト銘柄が含まれる成長投資枠と比べて銘柄選びで失敗しづらいです。

つみたて投資枠の名称からは、あまり利益が出そうなイメージは持てませんが、直近5年で2倍以上になっている銘柄は複数あります。

【eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の値動き】

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の値動き
※2024年1月12日までの直近5年
画像引用:楽天証券

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の直近5年間の利益は、年率21.44%(2024年1月12日)もあり、このペースで今後も上昇すれば、月3万円の投資額でも5年後には130万円以上の利益が見込めます。この利益額で不満がなければ、無理に成長投資枠を使う必要はありません。

\つみたて投資枠の対象商品も豊富/

配当や優待目当てなら「成長投資枠」から使ってもいい

配当や優待目当てなら、日本株や米国株が買える成長投資枠から使ってもいいでしょう。目先の配当や優待ばかり注目するのではなく、今後も継続できるものなのかは必ず確認してください。

注意が必要な配当・優待株
  • 利益のほとんどを配当に使ってしまう会社の株
  • 優待がQUOカードの株

利益のほとんどを配当に使う会社は、今後の業績が悪化すると配当を減らす可能性があります。会社の決算やネット証券の企業情報にある「1株あたり利益」と「配当」を見ればわかります

優待がQUOカードの場合、発行時に手数料などのコストがかかってしまうため効率が悪く、廃止して配当のみに切り替える会社が多い傾向です。優待目当てなら自社サービスの割引券がもらえる会社のほうが、廃止される可能性は低いでしょう。

なお成長投資枠は、1,200万円までです。つみたて投資枠を最低でも600万円は使わないと1,800万円にならないため、つみたて投資枠も活用しましょう。

\投資はスマホアプリで完結/

新NISAについてよくある質問

新NISAについてよくある質問を5つにまとめました。

つみたてNISAや一般NISAからの切り替えは必要?

不要です。2024年1月より自動的に新NISAに切り替わっています。

できる限り早めに1,800万円の枠を埋めるべき?

過去の値動きが今後も続くことを前提にするなら、できる限り早めに埋めるべきです。

ただし暴落時に焦って売ってしまう人がいることや、2024年1月時点の株価はかなり高いのも事実であることを考えれば、「早めに1,800万円使い切ろう」といった意見は盲信しないほうがいいでしょう。

つみたて投資枠と成長投資枠で利用する証券会社を分けられる?

分けられません。新NISAはすべての金融機関のなかで1人1口座、選んだ金融機関でどちらの枠も割り当てられます

2023年まで使っていたNISA口座を別の証券会社に変えられる?

2024年1月より一度も新NISAの枠を使っていない場合は、変えられます。ただしNISA口座で積立設定をしている場合は、そのまま設定が引き継がれてしまうので、翌年以降しか変えられません。

また別の証券会社に変えられたとしても、変更前のNISA口座で投資していた商品を移すことはできません。

銀行と証券会社、どっちで開設するのがおすすめ?

株に投資できる証券会社がおすすめです。特にこの記事で紹介した大手ネット証券5社はサービスが充実しているので、大手ネット証券から選びましょう。

新NISAは大手ネット証券で口座を開設しよう

新NISAは、大手ネット証券(SBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、auカブコム証券)で口座を開設しましょう。

大手ネット証券のなかでもSBI証券と楽天証券は口座数が1,000万を超えており、個人投資家から選ばれています。どこで口座を開いたらいいのか迷ったら、SBI証券または楽天証券を選びましょう。

新NISAにおすすめの証券会社を詳しく知りたい人はこちら

北川 真大

金融系ライター・個人投資家

明治大学法学部卒業後、証券会社に入社。入社後すぐに2級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得し、個人営業に従事。証券営業の経験をもとに金融系の記事執筆やKindle出版を開始し、現在はフリーライターとして活動中。日本株、投資信託、暗号資産、不動産を保有する個人投資家でもあり、日本株の投資歴は累計7年以上に及ぶ。

(提供:Crazy Money Plus+